自然流産の頻度は

妊娠したすべての女性が希望どおりに分娩できるわけではなく、妊娠女性の10%以上は自然に流産しています。自然流産は残念ながら決してめずらしいことではありません。とはいえ、このような女性の気持ちに対しては心遣いをする必要があります。

自然流産の原因は

自然流産の原因を調べるとき、胎児側と母体側に分けることができます。胎児側は染色体異常が原因の多くを占めていますが、母体側の原因は子宮形態の異常、黄体機能不全や内分泌的異常、さらに免疫学的異常など多彩です。自然流産を繰り返す反復流産(2回以上繰り返す流産)、習慣流産(3回以上繰り返す流産)の女性は、原因不明のこともありますが、流産をしやすい体であることに原因があって流産が繰り返されると考えられています。

習慣流産の原因の検査としては

まずはじめは、ご夫妻が染色体異常の万一の保因者であるために胎児が遺伝的に染色体異常になることを考え、ご夫妻両方の染色体検査を行います。この検査のルールとして、検査はご夫妻揃って同時に行うこと、結果の報告はご夫妻揃っているとき同時に行うこと、ご夫妻のどちらかに染色体異常がみつかったときの結果の報告はどちらかの異常結果を明かすことなしにご夫妻一組に異常があるにとどめることがあげられます。以上のルールは治療方法のない染色体検査を行うときにもっとも配慮すべきことです。
つぎに、母体側の検査として子宮形態の検査(子宮卵管造影)、血液検査(血液型、不規則抗体、凝固能、感染症)、内分泌検査(プロラクチン、甲状腺、血糖)、免疫学的検査(抗核抗体、抗リン脂質抗体)を行い、流産の原因について探します。