子宮頸癌検診

子宮頸癌検診における細胞診検査

子宮癌とは

  子宮癌には子宮頸癌と子宮体癌があります。その違いは、頸癌は子宮の入口の子宮頸部に、体癌は子宮の奥の子宮体部にと癌のできる場所で違いがあります。好発する年齢や初期の症状にも違いがみられます。多くの場合、好発年齢は子宮頸癌は40歳前後に、子宮体癌は更年期からみられ、初期症状は頸癌は無症状、体癌は不正出血が特徴的です(頸癌も進行したものでは出血があります)。その検診は部位別に頸癌検診や体癌検診で行われますが、一般的に子宮体癌の検診は不正出血の症状がでてからでも遅くないといわれていることからスクリーニング検診(ドックやバス検診などの一次検診)では子宮頸癌検診だけを行うことが多いようです。

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子宮頸癌の原因は

  ヒトパピロマーウィルスの一部の種類が子宮頸部に(性行為で)感染することによって、子宮頸部に異形成(細胞が正常から異常に変化し、将来癌へ移行するかもしれない前癌状態)が発生し、この異形成が年単位の長期間を経て癌化し上皮内癌(進行期0期の子宮頸癌)、さらには進行期Ⅰ期の子宮頸癌へと進行します。前癌状態の異形成は程度により軽度、中等度、高度の3つ異形成に分けられ、程度が高度になるほど将来上皮内癌へ移行する可能性は高くなります。しかしながら、軽度異形成が上皮内癌になる割合はおよそ1%、高度異形成でも10数%といわれ、すべての異形成が癌化するわけではありません。軽度異形成はむろんのこと高度異形成でも自然治癒する場合もあります。最近はヒトパピローマウィルス(HPV)に対しての予防ワクチンの実用化で、一部の子宮頸癌発生の予防も可能になりました(効果はヒトによって異なります)。

子宮頸癌の発見は

  異形成から年単位の長時間をかけて癌化する上皮内癌は、40歳前後に多くみられるわけですから、30歳前後にはすでに前癌状態の異形成は存在することになります。症状は初期の子宮頸癌になっても無症状が多いので、前癌状態の異形成を含めて初期の子宮頸癌の発見には子宮頸癌検診が必要になります。 予防ワクチンを受けたとしても30歳前後(できれば25歳)から、年1回は子宮頸部細胞診による子宮頸癌のスクリーニング検診(一次検診)を受け早い段階で発見しましょう。

子宮頸癌検診は

  子宮頸癌の検診にはスクリーニング検診(一次検診)とそれに続く精密検診があります。スクリーニングでは、子宮頸部から細胞をぬぐって採取する細胞診(ときにコルポ診も併用します)を行います。細胞診では表のように組織の病態をある程度想定できますが、細胞診で軽度異形成以上が想定された場合には、コルポ診と組織診によって精密検診をすることが重要です。コルポ診(腟拡大鏡診)で疑いの部位を子宮頸部に見い出し、その部位の組織を採取するのが組織診です。以上に加えてヒトパピロマーウィルス検査を行うこともあります。

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子宮頸癌検診結果後

  結果が軽度や中等度異形成の場合、3~6ヵ月に1回、繰り返し再検診(細胞診、ときにコルポ診と組織診を行います)を行います。
  高度異形成では、軽度や中等度異形成と同様に再検診をしながら経過をみていくときもありますが、病変が大きいときには、検査が病変の部分的検査の組織診ではなく、子宮頸部の円錐切除術(メスまたはレーザにより子宮頸部を切除します)を行って、病変を含む子宮頸部全体の組織検査になることもあります。子宮頸部円錐切除術後は年数回の細胞診で再発の有無について経過をみていくことが必要です。再発のない場合には、子宮頸部円錐切除術で検査診断がされただけでなく治療が行われたことになり、さらに子宮全摘術のような追加治療は必要ありません。
  上皮内癌に対しては直ちに子宮全摘術が行われることもありますが、分娩経験のない女性には高度異形成のように子宮頸部円錐切除術で治療を行うこともあります。

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